潜在意識を活用した幸福な人生 ~ジョセフ・マーフィーと引き寄せの法則の重なる部分と違う部分

見えない世界
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現実的な努力を度外視して、望む未来を手にすることができる。
こんな夢のような話を割と真剣に伝える人がいます。
そのはしりが、ジョセフ・マーフィーではないでしょうか。
そして一方で、ここ数年で一気に言葉として定着したのが、エイブラハムの引き寄せの法則。

両者ともに、現実的な努力を不要とする共通点がある一方で、少し違うニュアンスで表現する部分もあります。その違いと重なりについて、検討し、実際のところ「どうすれば、努力不要で成功するのか?」について考えてみたいと思います。

ジョセフ・マーフィーの潜在意識活用論

潜在意識が持つ無限の可能性

いわゆるジョセフ・マーフィーの言う成功法則は、そのベースに潜在意識があります
潜在意識というのは人の意識の深層部分。
簡単に説明すると、人の意識はまずは自分たちが認識している「顕在意識」という部分があります。
たとえば、頭の中で、「今日は眠たいなぁ」なんて感じているとき、今日は眠たいと考えている自分の心の声を私たちは意識出来ています。それを、顕在意識と言います。

いっぽう、自分では気づかない意識というものもあります。
たとえば、お昼ご飯はラーメンでも食べよう、と考えたとします。ラーメンを食べたいというのは顕在意識ですが、ぽっと「ラーメンを食べたい」という思いが出てくる背景には、何かしらの過程があるはずです。その自分では意識できない心の動きを、潜在意識と言います。

他にも、特に意識しなくても車の運転操作ができるとか、自転車に乗れるとか、家に帰れるとか、そういった無意識出来る行動はみな、潜在意識がかかわっているといいます。

諸説ありますが、脳の中で顕在意識は数パーセント、潜在意識に関する活動が97%を占めるという事がよく言われます。氷山の一角が顕在意識。水中にある氷山の本体が潜在意識、なんていうたとえをよく見かけます。その、意識していない部分をコントロールすることで、自分が望む未来を手にすることができる、と主張しています。

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どうすれば潜在意識をコントロールできるのか?

この潜在意識を活用すれば、すごいことが実現でいるというのは、一般的な科学の世界で認められていることです。例えば、催眠術がその例と言えるかもしれません。潜在意識に暗示をかければ、人は「丸太」にもなれば、「動物」にもなるし、「痛み」さえも克服できるそうです。

ただ、ジョセフ・マーフィー博士の著書を見ると、そういった自身の感覚や能力だけでなく、ありえない結果を生み出すような不思議な事が起こる、と言っているようです。
たとえば、会いたいと思っていた人と偶然会えるとか、突然何の脈絡もなく、欲しいものが手に入るとか。

なんとも都合のいい話に感じますが、そこはエイブラハムの言う「引き寄せの法則」とも相通じるところではないかと思います。

潜在意識に願望を刻み込む具体的方法

ジョセフ・マーフィーの理論によると、潜在意識の能力を解き放つには、潜在意識に自分の願望を刻み込む必要があります。その方法をいくつか見ていきます。

口に出す(何回も)

まずはじめに、望みを口にするという事。
アファーメーション(肯定的宣言)を毎日、何度も唱えるのが良い、と言います。
重要なのは、現在形で、肯定文であること。(「もうタバコは吸わない」と言った否定形は潜在意識は理解できず、むしろ煙草が欲しくなるといいます)

他人を愛し許す

たとえば、他人と何かを奪い合った場合。具体的には、離婚した配偶者と子供の親権を奪い合ったりしたときなどのシーン。こういった場合には、相手を憎むのではなく、相手に愛を送り、許す事を薦めています。

「いつか」という思いは「今すぐ」に変える

いつかこうなったら良いな、という淡い思いは今すぐ、具体的に望む。

成功した時の状態を五感を通じて感じ取る

すべてがうまくいった時の様子を、五感を最大限活用して先取りして感じ取る。

ノートに書く

書くことも大事だといいます。この方法は、神田昌典氏の『非常識な成功法則』でも紹介されています。

さらに、書籍には以下のようなものも紹介されていたので、共有します。

マーフィー6つの成功法則

①物事を肯定的に考える習慣を持つこと
②あらゆる努力を惜しまないこと
③明確な目的意識を持つこと
④自分を信じ、他人の否定的な言葉に惑わされないこと
⑤失敗を恐れないこと
⑥想像することが巧みであること

『マーフィー 欲望が100%かなう一番の方法 あなたは眠りながら成功できる』

③の努力を惜しまないというのは、なんだかこれまでのマーフィー理論からすると、ちょっと矛盾する気がしますが、説明がありました。無理やり頑張ることではなく、自然とそう努めることなのだとか。

エイブラハムの引き寄せの法則

エイブラハムの引き寄せの法則は宇宙の法則

さて、エイブラハムの言う引き寄せの法則とはどんなものでしょう。
シンプルにまとめると、以下のようになります。

・宇宙の万物は、それぞれ波動を放っている。
・似た波動を放つもの同士が引き合う。

宇宙にはこのような法則があり、それを上手く活用しましょう、というのが引き寄せの法則を活用した自己実現。

詳しくはこちらにまとめておりますので、詳しく知りたい方はこちらから。

マーフィーの潜在意識活用とエイブラハムの引き寄せの法則は何が違うのか?

個人の能力か?宇宙の法則か?

マーフィー理論とエイブラハムの引き寄せの法則、最も違う部分は個人の能力か、宇宙の法則か、という部分ではないかと思います。

イメージ的には、マーフィー理論は、自身の持つ潜在意識の力を発揮しようと説きます。
暗に、潜在意識のさらに下層になる人類共通の潜在意識である、集合的無意識を動かすような事を連想させるような話もあります。それでも、主体は私たち一人一人の思い。思いが、現実を作る、という姿勢を持っているように感じます。

いっぽうで、エイブラハムの引き寄せの法則は、宇宙の法則です。
そういう法則があるから、その法則をどうやれば上手く自分の願望実現に使えるか?というところにむずびつけているのが、数々の引き寄せ方法です。

未来の成功はどこにあるのか?

もう一つの相違点としては、未来の成功はどこにあるのか、です。
マーフィー理論に関しては、自分がイメージしたことは、その時を起点に様々な調整が行われて、実現していく、という印象があります。
その現実は、目の前に現れていなければ創造されていないし、目の前に現れれば創造されたという状況。

いっぽうで、引き寄せの法則においては、『まったりしながら引き寄せる』こうちゃん(著)によると、望んだ未来はイメージした時点で生み出されているといいます。それがボルテックスというエネルギーの渦の中に蓄積され、それを受け取る準備ができたときに目の前に現れるといいます。

すぐに成功が創造されつつどこかにあるのか、目の前で作られていくのか。そんな違いはあるように思います。

実は意外と相違点が少ない?

さて、ここまで書いて筆が止まっているのですが、実は、マーフィー理論と引き寄せの法則は、意外と相違点が少ないのです。
意志を持って未来をイメージし、それを五感で体感する。その結果、思う様な未来が実現する。
このストーリーは、双方同じなのです。

もしかしたらこれは、同じものを違う視点で解釈し、説明しているだけなのかもしれません。

マーフィーの潜在意識活用とエイブラハムの引き寄せの法則の類似点

使い方はマーフィー理論と引き寄せの法則はほぼ同じ

一方、類似点を見ていきましょう。
実は、マーフィー理論も引き寄せの法則も、活用方法は基本的にほとんど変わりません。

①自分にとって望む未来をイメージする
②良い気分になる(望む未来で受ける感情をイメージの中で体験する)
③それらの効果を確信して待つ

といったところでしょうか。

引き寄せの法則では、今感じている感情を引き起こす体験を将来に生み出すといいます。
けどそれは、逆で言えば、将来生み出される体験を今感じるというマーフィー理論を逆から説明しているようなもの。

やはりこれらは、1つの物ごとを表と裏から見ているように感じられます。

私たちがやるべきこと

マーフィー理論を実践する中で、わりと深みにはまりがちなのは、「イメージしたことが実現しないとき」です。そんな時にはついジタバタしてしまい、「なんで上手くいかないんだろう!?」と焦ってしまいがちです。

その結果、もっと強くイメージしなくちゃ、と「頑張って」しまいがちです。
そうすると、引き寄せの法則的には、「頑張って何かを追い求める」状態を実現してしまいます

これでは、キラキラした未来はなかなか手に入りそうにありません。
マーフィー理論においても、「潜在意識に望む状態を刻み込んだ後は、リラックスしてそのことを忘れよ」と言っています。しかし、どこまでやれば潜在意識に刻めるのかがわからない。
マーフィー理論を使いこなすのが難しいのはそこなんじゃないかと思います。

その後に引き寄せの法則が一気に広まったのは、使い方が簡単に示されること。
それは、「常にいい気分でいればいい」というのが最終結論だからです

私自身、マーフィー理論は高級な実践プログラム(50万円くらいする奴)を買って学びましたが、うまく活用できませんでした。そんな経験をされた方には、その効果を裏側から見たエイブラハムの引き寄せの法則を活用することをお勧めします。

引き寄せの法則の簡単ワークはこちらを参考にしてみて下さい。

参考文献

『マーフィー 欲望が100%かなう一番の方法 あなたは眠りながら成功できる』ジョセフ・マーフィー (著)
『新訳 願えば、かなうエイブラハムの教え―――引き寄せパワーを高める22の実践』(エスター・ヒックス , ジェリー・ヒックス)
超訳 引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』(エスタ-・ヒックス, ジェリ-・ヒックス)
『復刻改訂版 「引き寄せ」の教科書』(奥平亜美衣 )
『非常識な成功法則』神田昌典

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この記事を書いた人

1968年大阪府生まれ
関西大学法学部法律学科卒業/親の経営する保険代理店に勤務
仕事が上手くいかない時期に、ジョセフ・マーフィー博士の著書に出会う。以来、自己啓発書・ビジネス書などを年間300冊読破
・ジョセフ・マーフィー・プロジェクト/・Read4Action認定ファシリテーター/・フューチャーマッピング/・ジーニアスコード/・ポール・J・マイヤー プログラム/心理学/スピリチュアル/成功哲学/

【著書】親の会社を継ぐ技術~後継者のゆく手をはばむ5つの顔を持つ龍とのつきあい方~(みらいパブリッシング)
【連載】
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